複数の主力選手がFAのメッツ ニモとディアスの引き留めが最優先

今オフのメッツはブランドン・ニモ、エドウィン・ディアス、アダム・オッタビーノ、セス・ルーゴらに加えてジェイコブ・デグロム(オプトアウト)、クリス・バシット(相互オプション)、タイワン・ウォーカー(選手オプション)もFAになる可能性がある。「SNY」のアンディ・マルティノ記者によると、正中堅手ニモと守護神ディアスの引き留めを最優先に考えているようだ。今季101勝を挙げながらも地区優勝を逃し、ポストシーズンでも勝ち進めなかったメッツ。大富豪のスティーブ・コーエン・オーナーはどんな補強を敢行するのだろうか。

現在29歳のニモは、今季151試合に出場して打率.274、16本塁打、64打点、3盗塁、OPS.800を記録。今オフのFA市場における有力な中堅手は、ニモのほかに、シーズンを通して中堅手を務めた経験がないアーロン・ジャッジくらいしかおらず、メッツがニモの引き留めを最優先に考えるのは当然の判断と言える。コディ・ベリンジャーがドジャースからノンテンダーFAとなり、FA市場に加わる可能性もあるが、2019年のMVP受賞以降、低迷が続いているベリンジャーにニモの穴埋めを任せるのは相当なギャンブルだろう。なお、ビリー・エプラーGMはニモの引き留めに失敗した場合、スターリング・マルテに正中堅手を任せるプランも持っているようだ。

現在28歳のディアスは、61試合に登板して62イニングを投げ、3勝1敗32セーブ、4ホールド、防御率1.31、118奪三振を記録。リリーバーによる史上最高額の契約は、2016年オフにアロルディス・チャップマンがヤンキースと契約した際の5年8600万ドルだが、ディアスはこれを上回る契約を得る可能性があるとみられている。今オフはディアス、チャップマンのほか、ケンリー・ジャンセン、クレイグ・キンブレルといった大物クローザーもFA市場に出てくるが、年齢と実力のバランスを考えると、ディアスが一番人気となるのは間違いない。支配的なピッチングでメッツの試合の最後を締めくくったディアスをめぐり、熾烈な争奪戦が繰り広げられることになるだろう。

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