「お粗末」「死刑を軽視」葉梨法相更迭 任命責任問う声も 長崎県内反応

 葉梨康弘法相が更迭された11日、発端となった失言に対し、長崎県内の有権者からは「無責任」「意識が低い」「お粗末」など厳しい意見が相次いだ。立て続けに閣僚が辞任し、与野党県連からも苦言や批判が出た。

 県立大佐世保校2年の松永脩佑さん(20)は「命に関わることを軽はずみに言うのは無責任だ」と憤る。経済再生担当相だった山際大志郎氏も旧統一教会問題で事実上更迭されたばかりとあって「(政治は)これからの自分の生活に関係する。(岸田内閣に)任せられるのか心配」と不安を口にした。
 「(葉梨氏は)本音が出たのでは。意識が低い。死刑を軽んじている」とあきれ顔を見せるのは長崎市の公務員男性(48)。岸田文雄首相に対しても「任命権者として甘かったのではないか」と指摘した。南島原市の女性(64)も「(閣僚として)ちゃんと考えて発言すべき。何ともお粗末。こういう人たちが社会を動かしていると思うと、むなしい」とため息をついた。
 “身内”の自民党からも厳しい視線が送られている。徳永達也党県連幹事長は「政権にとって大変な時期に、なぜ大臣からこういう発言が出るのか」と眉をひそめた。さらに「法治国家において法相の責任は重い。これまでの法相に対しても失礼だ」と重ねた。
 野党側は首相の任命責任を問う。立憲民主党県連の山谷好弘幹事長は「冗談でも言ってはいけない。言葉の重みを分かっていない」と葉梨氏を批判。「そういう人を任命した責任は重い」と首相を糾弾した。


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