東郷青児と斎藤真一 異なる美堪能 倉敷市立美術館 特別展は会期中盤

モダンな女性像で知られる東郷作品などが公開されている会場

 ともに昭和に活躍した洋画家2人の代表作を紹介する特別展「東郷青児・斎藤真一―それぞれの女性像―」(倉敷市、市教委、市立美術館、山陽新聞社主催)は会期中盤。会場の市立美術館(同市中央)には15日も熱心なファンが訪れ、趣の異なる美の世界を堪能している。12月18日まで。

 SOMPO美術館(東京)の東郷(1897~1978年)、市立美術館の斎藤(同市出身、1922~94年)の各コレクションから素描を含めて計119点を展観。エジプトの遺跡を背景に柔らかな曲線でモダンな女性像を描いた東郷の「王家の谷」、哀感漂う表情や色調で24人の「瞽女(ごぜ)」(目の不自由な女性旅芸人)を取り上げた斎藤の「草間瞽女一覧」といった秀作が並び、来場者が足を止めてじっと見入っていた。

 東郷のファンだという男性(85)=岡山市東区=は「目を見張る素晴らしい作品ばかり。気持ちが高揚した」と話した。

 午前9時~午後5時15分。月曜休館。入館料は一般800円、65歳以上と高校・大学生600円、小中学生200円。12月4日午後2時からは学芸員のギャラリートークも開かれる。

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