獨協医大日光医療センターの工事終了 移転新築、開院は1月1日

1月の開院を待つ獨協医大日光医療センター

 日光市森友の日光産業団地に移転する獨協医大日光医療センターは新築工事が終了し、来年1月1日に開院する。地域の中核病院として期待が集まる新病院は、「救急・総合診療科」を新設するなど救急医療の強化・充実を図った。15日には福田富一(ふくだとみかず)知事が訪れ、開院間近の同センターを視察した。

 12月3日には関係者を招いて竣工(しゅんこう)式が行われる。外来診療開始は来年1月4日。高徳にある現在の医療センターは12月31日まで開業し、翌1月1日に入院患者を新病院に移送する。移転後の旧病院の活用については決まっていない。

 新しい医療センターの敷地面積は約7.5ヘクタールで市が無償貸与する。新病院は耐震鉄筋コンクリート造りの4階建て。延べ床面積は約1万7700平方メートル。病床数は現行と同じ199床。地域のニーズに応え眼科を新設したほか、救急・総合診療科も設け、診療科目は22科となる。十分な急性期医療、高度医療を提供するため、高度治療室(HCU)も新設した。

 さらに、人工知能(AI)技術を活用したスマート化、再生エネルギーによる脱炭素化にも配慮。ヘリポートも整備し、迅速な受け入れにも対応する。

 新医療センターを視察した福田知事は、「手術室の壁を青色系統にした理由は」「スタッフは何人ぐらいになるのか」「入院患者の移送はどのように行うのか」などと、次々と病院関係者に質問。視察を終えると「さまざまな課題を乗り越え、こうして開院を迎えることに感無量の思いです。県民、日光市民の命と健康をよろしくお願いします」と期待を口にした。

新病院を視察する福田知事(中央)
手術室を視察する福田知事(右から2人目)

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