不正軽油ダメ! 燃料抜き取り調査 県、吉備SAでディーゼル車対象

タンクから燃料を抜き取る県備前県民局の職員

 岡山県は16日、安価な灯油などを混ぜた不正軽油の使用による脱税を防ぐため、ディーゼル車を対象にした燃料の抜き取り調査を山陽自動車道上り線吉備サービスエリア(SA、岡山市北区今岡)で行った。

 中四国9県による一斉調査で、県警の協力を得て実施した。県備前県民局の職員らがSAに誘導したタンクローリーや大型トラックの燃料タンクから50ミリリットルずつ採取し、運転手に直近の給油日や場所を聞き取った。

 不正軽油と知りながら運搬、保管、購入すると懲役や罰金が科せられることを伝えるチラシも手渡した。9台分を抜き取り、後日成分を分析する。

 軽油には1リットル当たり32.1円の軽油引取税(都道府県税)が課されている。県の調査で不正軽油の使用が疑われるケースが過去5年で3件確認された。

 吉備SAでは県の調査に合わせ、岡山市消防局は危険物などを運搬する車両の検査、中国運輸局は大型車の車輪脱落事故防止に向けた啓発活動を行った。

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