「低出生体重児」 命のきらめき感じて 県庁で24日まで写真展 当事者の会

「孤独を感じて過ごすお母さんが減ってほしい」と話す杉村代表と奏空ちゃん=県庁

 出生体重が2500グラム未満で生まれた「低出生体重児」の母親らでつくる「長崎リトルベビーの会 Lino-りの-」と県こども家庭課は、早産児について知ってもらおうと、県庁8階展望スペースで写真展を開いている。24日まで午前10時~午後5時。無料。杉村優子代表(38)は「小さく産まれてもみんな頑張っているという命のきらめきを感じてほしい」と話している。
 11月17日の世界早産児デーに合わせて開催。写真展ではメンバーの子ども18人の▽生まれて間もないころ▽成長過程▽最近-の各3枚の写真が、母親のメッセージとともに並んでいる。「小さな体で必死に生きようとしていた」「保育器に入る息子に初めて触れ温かくて涙があふれた」「生まれてきてくれてありがとう」-。当時の振り返りや子どもへの感謝などがつづられている。

展示では写真に母親のメッセージが添えられ、生まれた体重と同じ重さの人形を触ることができる=県庁

 他にも、出産時の体重、身長、頭囲、胸囲に合わせて作った人形や、低出生体重児が身に着けるおむつや肌着を展示し、自由に触ることができる。
 同会は昨年7月に発足。現在は母親32人で、無料通信アプリ「LINE(ライン)」のグループで情報交換したり、月1回ミーティングを開いたりしている。昨年は、低出生体重児の成長や発達が記録できる母子健康手帳の機能を持つ「リトルベビーハンドブック」を作成するよう県に要望。本年度中に実現し、順次配布される予定だ。
 助産師の杉村代表は、次男の奏空(そら)ちゃん(3)が1020グラムで生まれた。活動を通して「孤独を感じて過ごすお母さんが減ってほしい」と願っている。


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