大原美術館名品基に独自の世界観 倉敷の商店街でコンテスト優作展

大原美術館の名画を基にした作品に見入る人たち=倉敷センター街

 大原美術館(倉敷市中央)の名画を基に描かれた絵を街角や店先に飾り付ける「第10回商店街まるごと美術館 アート・コンテスト」が、JR倉敷駅南の9商店街を会場に開かれ、華やかな雰囲気に包まれた街を観光客らが楽しんでいる。12月31日まで。

 モネ「睡蓮(すいれん)」▽シニャック「オーヴェルシーの運河」▽セガンティーニ「アルプスの真昼」▽カンディンスキー「尖端(せんたん)」▽ボナール「欄干の猫」―の5点が題材。市内の幼児から大人まで過去最多の201点の応募があり、関係者が選んだ優作計101点を並べた。

 グランプリに輝いた岡山理科大1年日吉晴音さんは、色鉛筆で「アルプス―」を巧みに再現し、高い評価を受けた。倉敷センター街に展示されている。

 クレヨンなどを使った「睡蓮」、ちぎり絵風の「オーヴェルシー―」といった、ひと味違う世界観が広がる作品も多く、訪れる人が笑顔で見入っていた。

 大阪市から観光で来た女性(61)は「どれも鮮やかな色使いが素晴らしい」と話した。

 倉敷商店街振興連盟が大原美術館の協力で2013年から毎年実施している。

「アルプスの真昼」を題材に描き、グランプリに選ばれた日吉さんの作品

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