朝長則男氏が不出馬表明 佐世保市長選、高齢理由に 多選も「好ましくない」

定例記者会見で次期市長選の不出馬を表明する朝長市長=佐世保市役所

 佐世保市の朝長則男市長(73)=4期目=は28日の定例記者会見で、任期満了に伴う来春の市長選に、高齢を理由に立候補しないと正式に表明した。
 朝長氏は「(5選した場合)後期高齢となって市長職をすることは、一般論としても賛成できない。(身体など)リスクを抱えながら、市民のリーダーとして活動するのはいかがかと思った」と説明。多選も「好ましくない」と述べた。
 これまでは、県と市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)区域整備計画が国の認定審査中のため、「審査の結果を見て判断する」と態度を保留していた。
 同日の会見では、IRの可否に関係なく、「4期目当選時から(不出馬を)決めていた」と明かした。当初は秋と想定していた審査結果発表が遅れ、勇退表明に踏み切ったという。
 後継指名について「後継者は選挙で市民が決めるもの。私自身はしない」と発言。当選した次期市長をサポートしたいとした。
 市長任期中の振り返りを記者に求められると「いっぱいありすぎる」と前置きした上で、市町合併やハウステンボス救済、クルーズ船受け入れの港湾整備、企業誘致などを挙げた。一方、県と市が計画する石木ダム建設は「(任期中に完成せず)残念だが、残された時間で一生懸命取り組む」と述べた。

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