ソフトボール女子 創部4年目、快進撃を続ける日本文理大学付属 【大分県】

創部4年目となる今年度、日本文理大学付属高校ソフトボール部の快進撃が続く。6月の県高校総体で初優勝し、全国高校総体では県勢として久しぶりの1回戦突破を果たす。3年生が抜けた新チームになってからは戦力が一時期低下したものの、部活を引退した3年生が夏休みだけでなく今もコーチとして指導することで、1、2年生のレベルアップにつながった。

新チームとなって初めての公式戦、10月の県高校新人大会では準決勝で大分南、決勝で大分西と強豪校に競り勝ち、優勝した。宝珠山豊彦監督は「ピッチャーの調子が良く、チャンスで複数得点できたが、再戦すれば結果はがらりと変わるかもという紙一重の戦いだった」と振り返る。それでも勝ち切ったことで選手に自信が芽生え、12月中旬にある九州大会、3月の全国高校選抜大会の出場権を得て大きな経験を積めることが、チームの財産になることは確かだ。

安定したピッチングが際立つ塩手美空

エースの塩手美空(2年)は入学当初からマウンドに立ち、今夏の全国高校総体を経験。持ち味の速球に加え、夏以降はチェンジアップを覚え緩急をつけることでピッチングの幅が広がった。4番の長広淳(同)はセンター方向に長打を打てるスラッガーで、塩手同様に前チームから試合に出ていた。宝珠山監督は「前の学年から試合に出ている2人を軸に、それぞれが自分の役割を分かっている」とチームの方向性を定めた。「この冬に体幹を強くするなどして体を作りたい」と選手個々のパワーアップを目標に掲げる。

九州大会では「初戦を突破して、一つでも多くの試合を経験したい」と宝珠山監督。試合経験の少ない選手たちの実戦を積む場として考えており、試合で出た課題を突き詰め、全国高校選抜大会ではベスト8を目指す。キャプテンの後藤梨心(2年)は、「自分たちの代となり優勝できたことはうれしかったが、まだまだ全国で勝つために必要なことがある。九州大会では課題を見つけ、全国選抜で新しい歴史を作りたい」と意気込む。常勝校への道を確実に進んでいる。

全国高校選抜大会ではベスト8を目指す

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS