師走に入った1日、栃木県日光市山内の世界遺産・日光二荒山神社で年の瀬の風物詩である新年用の幣束(へいそく)作りが始まった。神職と八乙女(やおとめ)(みこ)が古くからの製法で手際よく作業した。
白、赤、青の3色ある幣束は、22日の頒布祭までに計1万本を手作りする。
作業初日のこの日は、同神社客殿で4人が作業に当たった。和紙を、神職が木づちと特製の刃物で裁断し、八乙女は稲妻形に折って切り込みを入れた約30センチのシノダケに挟んでいった。
権禰宜(ごんねぎ)の手塚健太(てづかけんた)さん(28)は「来年はみんながマスクをせず、笑顔で参拝できるような年になれば」と話した。
幣束は白が神棚や部屋、赤は火を扱う台所、青は水場などに供えて家内安全や無病息災を祈る。頒布祭の後、1本200円で販売される。