“正月の縁起物” ナマコ漁解禁 漁業者ら一斉に沖へ 長崎・大村市漁協

長崎の正月の縁起物とされるナマコの漁が解禁。水揚げされたナマコは計量後、一つの水槽にまとめられた=大村市漁協

 大村湾の冬の味覚、ナマコ漁が4日、大村市漁協(杭出津1丁目)周辺で解禁され、早朝から漁業者らが一斉に沖に出た。
 波が穏やかな大村湾で育ったナマコは身の柔らかさが特徴で、正月の縁起物として年末に高値で取引される。主に県内や福岡に出荷され、有名日本料理店でも使われているという。

海底のナマコを狙う漁船=大村湾

 初日は20隻以上の船が出港。午前8時から1時間、網で海底のナマコを狙った。同漁協によると、この日は青ナマコ約300キロを水揚げした。
 昨年は海水温が下がらず解禁日が当初の予定より3週間遅れた。市全体の漁獲量は約4.7トンと2020年度の約22.8トンから大幅に落ち込んだ。松尾貢組合長は「これから寒くなるとナマコも出てきて、昨年と比べれば(水揚げは)望めるだろう。ある程度取れて、消費者が手軽に買える値段になれば」と期待感を示した。


© 株式会社長崎新聞社