無形文化遺産「白石踊」継承誓う 登録記念式典 島民ら喜びの総踊り

記念式典で白石踊を披露する保存会の有志

 ユネスコの無形文化遺産に「風流踊」の一つとして笠岡市・白石島の「白石踊」が登録されたことを祝う記念式典が4日、同島で行われた。島民らが継承への思いを新たにし、総踊りで喜びを分かち合った。

 白石港付近であった式典には約150人が出席。島民らでつくる保存会「白石踊会」の河田裕善会長(80)が「登録を弾みに次世代への継承と技術向上に精進したい」と決意表明。小林嘉文市長らがくす玉を割り、会場全員で万歳を繰り返した。

 白い羽織や振り袖に身を包んだ踊会の有志約20人が踊りを披露。「ヨーホイ、ヨーイヤナイ」の掛け声に合わせ、男踊や女踊、二つ拍子などの舞を繰り広げ、後半は島民らも輪に加わった。

 踊り手として参加した地元出身の鳥取大3年生(20)は「世代を超えてつながり合えるところが好き。これからも誇りを持って踊りたい」と話した。

 白石踊は源平水島合戦(1183年)の死者を弔うために始まったとされ、11月30日に無形文化遺産の登録が決まった。

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