日本相撲協会の冬巡業「大相撲総社場所」(テレビせとうち、山陽新聞社主催)が10日、総社市三輪の市スポーツセンターきびじアリーナで開かれ、市民や相撲ファンら約3800人が迫力の取組を満喫した。
同市での巡業は、西日本豪雨で被災した市民を励まそうと開かれた2018年以来4年ぶり2回目。新型コロナウイルス禍で20年に地方巡業を休止後、中国地方では初の開催で、貴景勝、正代の両大関、九州場所で初優勝を飾った阿炎、同市出身の大元をはじめとした力士、行司ら総勢175人が訪れた。
午前中の公開稽古に続き、午後から幕下、十両、幕内の順に取組を行った。行司の「はっけよい、のこった」の掛け声とともに体がぶつかり合う音が会場に響き、激しい突っ張りや土俵際での投げ合いが繰り広げられると、客席からは大きな歓声と拍手が湧いた。
禁じ手をコミカルな動作で紹介する初切(しょっきり)、相撲甚句、櫓(やぐら)太鼓の披露もあった。
夫婦で観戦した同市、男性(79)は「応援している貴景勝らの力のこもった取組を間近で見られて良かった。毎年巡業に来てほしい」と話していた。