科学的探究活動の成果 中高生披露 サイエンスキャッスル中四国大会

中高生らが研究の成果を発表したサイエンスキャッスル中四国大会

 中高校生らが科学的な探究活動の成果を披露する「サイエンスキャッスル」の中四国大会(中国銀行、山陽新聞社、リバネス主催、岡山理科大、倉敷芸術科学大、千葉科学大特別共催)が10日、岡山市内で開かれた。口頭発表の最優秀賞には、廃棄物を活用して藻場の再生を図る松山中央高(松山市)2年水口智稀さんらのチームが輝いた。

 中四国を中心に近畿や東海も含む個人とチーム77組が出場。12組が口頭、65組がポスターで発表し、大学教授らが考察の論理性や社会的意義などを審査した。

 水口さんらは、間引きなどで廃棄される昆布と高校の鉄製造実習で生じるスラグ(鉱さい)を使い、海に鉄分を供給し、藻場がなくなる「磯焼け」を解消する研究を紹介した。ポスター発表の最優秀賞は、指先だけの操作で文字が入力できるマウスの開発で全身まひなど障害者のコミュニケーション方法の確立を目指す岡山県立操山中(岡山市)3年藤原咲歩さんが受賞した。

 このほか、川でごみが集まりやすい場所を調べた学芸館高(同)2年杉原壮太さんらのチーム(ポスター)が山陽新聞社賞、学校給食の「黙食」の際に楽しめる動画アプリを作った県立操山中2年木津虎さん(口頭)が中国銀行賞、ウミケムシの動作を解析して乗り物などの開発に生かす学芸館高(同)2年小池里歩さんらのチーム(口頭)が岡山理科大学賞に選ばれた。

 大会は、今年3月に続き2回目。

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