小山・いちごの里にクレープ店 障害者主体、開店初日から人気

イチゴをふんだんに使用したクレープ

 小山市大川島の社会福祉法人めぶき会は10日、同所の観光農園「いちごの里」に、テイクアウト専門店「いちごの里のクレープ屋さん」をオープンした。店内では同法人施設を利用する障害者が一般就労を目指し、調理や接客などを担う。初日は多くの客が訪れ、障害者が手がけた自慢の一品を笑顔で楽しんだ。

 同店は障害者雇用の一つとして開設。ジェラート店だった店舗を活用し、障害者が主体となって運営する。材料の一部は農福連携で同農園で栽培するイチゴを使用している。

 商品は「スカイベリー」や「とちあいか」などを使用したクレープ(990円)とスムージー(同)の2種類。クレープにはイチゴ7粒と甘さ控えめの生クリームを使い、高さ約20センチとボリュームがある。スムージーには冷凍したイチゴを入れ、味や色合いも楽しめるという。

 天気に恵まれたこの日は客が相次いで訪れ、にぎわいを見せた。クレープを購入した客の中には、店頭に置かれた巨大なイチゴのオブジェとともに写真を撮影する姿も。栃木市、契約社員大出公美(おおでまさみ)さん(32)は「イチゴの量と大きさに驚いた。生地がもちもちしておいしかった」と満足した表情を浮かべた。

 同店で指導員を務める同法人の大森恵美(おおもりえみ)さん(51)は「準備期間は1カ月と短かったが、従業員は調理などをすぐに覚えて、接客も戸惑うことなくこなしてくれた。新鮮なイチゴを多くの人に楽しんでいただけたら」と話している。

 営業時間は午前10時~午後4時。定休日は木、金曜日。(問)同法人0285.39.6805。

オープンしたテイクアウト専門店。店頭には巨大なイチゴのオブジェが設置され、撮影スポットになっている
店頭には巨大なイチゴのオブジェが設置され、撮影スポットになっている

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