広島市立中央図書館 移転先は「エールエール」 複数案検討で

広島市が市立中央図書館などを再整備する計画で14日、市は、複数の案を比較検討した結果、移転先をエールエールA館とする結論を明らかにしました。市議会議員からは疑問の声も出ています。

広島市 阪谷幸春 市民局長
「広島市立図書館再整備方針に基づく、さまざまな機能等がより効果的に発揮できる。中央図書館の再整備地は、エールエールA館とする」

広島市は、中央公園にある市立中央図書館などの再整備について、「現地での建て替て」や「エールエールA館への移転」など、複数の案を比較検討していました。

その結果、エールエールA館は、広島駅とペデストリアンデッキでつながり、多くの人にとってアクセスが容易で、現在地よりも利用者の増加が期待できるとしています。

また、財政的な面でもエールエールA館の整備費はおよそ99億8000万円で、土地と建物の取得費用は必要となるものの、「既存建物の改修のみ」のため整備費は安価だとしました。

一方、現地での建て替えの整備費はおよそ113億5000万円で、新築などのため整備費が高額になるとしています。こうしたことから移転先をエールエールA館と結論づけたと説明しました。

広島市議会 中森辰一 議員
「にぎわいの役にも立ちそうだとか、交通の便利さだけに頼った施設でいいのだろかというふうに思うが」

広島市は、「にぎわいづくりだけを重視しているわけではない」と説明しました。市は、「今年度中、早期に方針を決定したい」としています。

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