国際クルーズ運航再開 長崎港、3月にも受け入れへ 複数の船会社から打診

 長崎県は15日、長崎港で来年3月から国際クルーズ船の受け入れを再開する方針を明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年2月以来となる。複数の船会社から3月寄港の打診があっており、安全に受け入れるための運用方針と緊急時対応計画の策定を急ぐ。
 同日、国や長崎市、医療機関の関係者らとつくる感染症対応連絡調整会議で示した。奥田秀樹県土木部長は「安全安心に受け入れる体制を整え、にぎわいを一日でも早く取り戻したい」と述べた。
 既に県は国内客船を受け入れるための運用方針と、船内感染発生時の役割分担などを定めた緊急時対応計画を策定済み。国が先月15日、国際客船の受け入れと、運航会社向けの感染拡大予防指針を発表したのを踏まえ、県も来年2月までに、この指針に沿った方針と計画を新たに策定する。
 長崎港では20年4月、工場に停泊中の外国籍クルーズ船内で集団感染が発生。これを受け県は、感染リスクなどがある場合に入港を制限できるよう条例を改正した。さらに21年4月、国内客船に限定して方針と計画を策定し、受け入れを再開。同11月、コロナ流行後初めて国内客船「飛鳥Ⅱ」が長崎に寄港した。


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