世界遺産の島・宮島のシンボル「厳島神社の大鳥居」が、18日、改修工事を終えました。朱色の勇壮な姿の復活です。
3年半ぶりに完全な姿を再現させた厳島神社(広島・廿日市市)の大鳥居です。神社では、斎場を設け、竣工された大鳥居のお清めの神事を執り行いました。
雅楽が奏でられる中、烏帽子(えぼし)に浄衣(じょうえ)姿の神職4人が左右に分かれて清めはらいをし、竣工を祝うとともに今後の鳥居の安泰を祈りました。
今回の「令和の大修理」は、2019年の6月に始まりました。防護ネットで覆われる中で耐震性を高める柱の修理や朱塗りの作業などが続けられました。
そして、18日、高さおよそ16メートルの荘厳な鳥居が復活しました。
現在の大鳥居は、平清盛の援助で平安時代に建てられたものから9代目。1875年(明治8年)に再建されたものです。
厳島神社 藤井幹也 権禰宜
「お正月もございますので、こうしてよみがえった大鳥居をご覧いただきまして、すがすがしい気持ちで、またご参拝をいただければと思います」
記念すべき日に訪れた観光客からは喜びの声が聞かれました。
神戸市からの観光客
「えー、すごいねえ。偶然、知らずに。家族でこの日しかそろわないって、来た。すごくうれいしいです」
北九州市からの観光客
「こんな日に来られて、うれしいです。すごくきれいです」
宮島表参道の商店街も笑顔にあふれました。
修復工事の完了を記念して、買い物をした観光客に杓子や紅白のふるまい餅を配りました。
店先には記念のちょうちんもお目見えし、訪れる人たちをもてなしました。
宮島表参道商店街 木村力 会長
「神社があってこその商店街で、門前町ですからね。ありがたいことですよ。あれができてから本当、コロナも一緒に吹っ飛んでくれたらいいなと思う」
広島の観光の象徴としてそびえ立つ大鳥居、修復工事を終えたことで初もうでに華を添えそうです。