“都議会のドン”内田茂氏が死去、83歳 生前「ドンだと思ったことない」

「都議会のドン」と呼ばれていた元東京都議会議長の内田茂さんが12月21日朝、入院していた都内の病院で亡くなりました。83歳でした。

内田さんは1975年に36歳で千代田区議会議員に初当選し、4期務めた後、1989年=50歳の時に都議会議員に初当選しました。内田さんは都議を7期務め、都議会の議長や自民党東京都連の幹事長などを歴任し、中央政界にも影響力を持っていました。2016年の都知事選では小池知事が自民党都連を「ブラックボックス」と批判する中、当時幹事長だった内田さんは象徴的な存在として「都議会のドン」と呼ばれていました。知事選で自民党推薦の候補が敗れたことで内田さんは都連の幹事長を辞任し、翌年の2017年には政界を引退していました。しかしその後も都連の最高顧問を務めていました。

2016年、TOKYO MXの単独インタビューで内田さんは「僕自身は何事も全力だと思って。千代田区は1人区だけど、8人区にも負けないように(全力でやってきた)。そこから出ている政治家がしっかりと東京のことをやることで、日本のためになっている。そういう意気込みだけは持ってやっていた」「(都議会のドンと呼ばれることについては)自分じゃそんなこと思ったことないしね。政治というのは人が集まって、だから政治がある。集まったところで物を決めるとなったら、自分1人では決められないんだよね」と語っていました。

内田さんの訃報を受け、東京都の小池知事は「都議会から都政に対して、けん引力のある方だったと存じている。そして多くの功績を残されたと伺っている。これまで東京を、自民党を引っ張ってこられたということだと思う。謹んでお悔やみの言葉を申し上げたい」とコメントしました。

葬儀・告別式の日程は未定だということです。

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