三田さんら市川森一さんしのぶ 大河ドラマ「花の乱」主演 原城跡などゆかりの地巡る

市川さんの墓碑に手を合わせる三田さんら=諫早市、徳養寺

 長崎県諫早市出身の脚本家、市川森一さん(1941~2011年)と共にテレビドラマ制作に携わった人らが、南島原市の原城跡などゆかりの地を巡り、市川さんをしのんだ。
 来年1月に解散する市川森一脚本賞財団(東京)が17、18日、長崎市で市川さんを回顧する作品上映会とシンポジウムを開催。来崎した関係者のうち5人が19日、原城跡や諫早市立諫早図書館の顕彰碑、徳養寺(同市船越町)の墓所を訪ねた。
 5人は俳優の三田佳子さん、夫で元NHKプロデューサーの高橋康夫さん、元NHK長崎放送局長の渡辺紘史さん、映画監督・演出家の三枝健起さん、放送評論家の鈴木嘉一さん。
 江戸時代の島原・天草一揆を描いた長崎新聞連載小説「幻日」の舞台となった原城跡では、南島原市の担当者の説明を受けながら印象的なシーンを回想。市有馬キリシタン遺産記念館も訪ね、本県出身の画家・柏本龍太さんが手がけた幻日の挿絵の作品展を観覧した。
 最後に市川さんの墓で、直筆の字「夢」が刻まれた墓碑に手を合わせた。
 市川さん脚本のNHK大河ドラマ「花の乱」(1994年)で主役を務め、市川さんと親交があった三田さん(81)は「市川さんを思い出し心が温かくなった。一緒に仕事をしたことを思い起こしながら頑張っていきたい」と力を得た様子だった。


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