ユーチューブ『佐世保ベース』 開設4年目 “地域密着”にシフトチェンジ

「今以上に地域の人と関わっていきたい」と話す北村さん(左)と五島さん=佐世保市内

 東京からの移住者とUターン者の“まちおこしコンビ”が運営するユーチューブチャンネル「佐世保ベース」が開設4年目に突入した。「移住体験バラエティー」から「地域密着バラエティー」にシフトチェンジし、2人は「第2章の始まり」と目を輝かせる。
 2人は福岡大の同級生で、東京から佐世保に移住してきた元テレビマンの五島大督さん(40)=福岡県出身=と、福岡からUターンしてきた北村悠樹さん(38)。東京のテレビ番組制作会社でディレクターを務めていた五島さんは、北村さんから佐世保の魅力を発信する動画を作らないかと誘われ2019年9月に移住。北村さんが社長を務める町おこし会社「えびす」の事業の一環で、同年11月から動画投稿を始めた。
 昨年はグーグルジャパンの「日本を代表する101組のクリエイター」に選ばれ、今年は「第24回YOSAKOIさせぼ祭り」最終日の生配信を担当するなど、年々活躍の場を広げている。
 これまでは移住者目線で「佐世保バーガー」などの定番から、自販機のジュースの種類などについて語る「自販機トーク」など、“よそ者”だからこその魅力の新発見、再発見をテーマに発信。イオン佐世保店の閉店密着など、今の佐世保を映像で残す「アーカイブ化」にも力を入れてきた。そんな中、移住から3年が経過し、「定住者の方がしっくりしてきた」と五島さん。2人は佐世保に暮らしているからこその楽しみを伝えたいと思うようになった。
 今後は生中継にも注力。店の旬な取り組みなど生活で活用できる情報を生中継して、情報番組としての要素も加えていく。地元中高生とのコラボも検討しており、「地域の人の自然な姿を発信できるのが僕らの強み。今まで以上に地元の人と関わって佐世保を盛り上げたい」と声を弾ませる。
 五島さんは「試行錯誤の3年だったが、“2人が楽しむ”ということだけは、ぶれなかった。そしてそれを面白がってくれる人がたくさんいたので、ここまでくることができた」と振り返る。2人は「今以上に気軽に活用してもらえる佐世保ベースになって、地域の人とより密に一緒にチャンネルを育てていきたい」と今後の意気込みを語った。


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