五島から世界に誇るジンを 「つばき蒸溜所」開業セレモニー

開業セレモニーで歌を披露する地元合唱団=五島市戸岐町

 長崎県五島市に多く自生するツバキの実を使ったクラフトジンを製造販売する「五島つばき蒸溜所」の開業セレモニーが20日、同市戸岐町の現地であり、商品名「GOTOGIN(ゴトジン)」の販売を始めた。代表の門田邦彦さん(51)ら3人は、土地の個性を生かした世界に誇るジンを目指す。
 3人は、他にブレンダーの鬼頭英明さん(58)とマーケティングなどを担当する小元俊祐さん(57)。酒類大手キリンビールを退職し、今年に入って同市に移住し、準備を進めていた。

販売を開始した「GOTOGIN(ゴトジン)」

 ゴトジンを月2千本、製造し販売する。アルコール分47%。500ミリリットル5500円。原酒に香り付けするボタニカル(植物)に、主に五島産ツバキの実など17種類を使用。ドイツの老舗メーカー製の専用蒸留器で、じっくり味わいを引き出す製法を用いる。
 蒸溜所は木造平屋約200平方メートル。築100年の半泊教会のそばに建設した。営業時間は午前10時~午後3時。日曜定休。同社サイトや県内の酒店などで販売する。
 セレモニーには関係者が出席し、野口市太郎市長が「世界に届けてもらうと期待している」とあいさつ。地元の合唱団が記念の歌を披露した。門田さんは「五島の風景を感じられるジンを造り、世界中の人に味わってもらって、五島の誇りを発信していきたい」と話した。


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