五島で8センチ積雪 長崎県内23日、交通に乱れ

雪が舞う中、県立五島高に登校する生徒=23日午前8時13分、五島市池田町

 強い寒気が流れ込んだ影響で長崎県内は23日、五島で8センチ、雲仙岳で5センチの積雪(速報値)を観測するなど各地で雪が降り、交通機関に一部乱れが出た。長崎地方気象台は同日、県本土の山地と五島に大雪警報を発表し、引き続き警戒を呼びかけた。
 同気象台によると、23日の最低気温は県内18の観測地点のうち7地点で氷点下となり、12地点で今季最低を更新。対馬市鰐浦では最大瞬間風速27.6メートルを記録した。24日正午までの24時間降雪量は山地20センチ、五島15センチ、県本土の平地10センチ、壱岐・対馬5センチの予想。
 JR九州によると、積雪の影響で23日午前5時半ごろ、諫早駅で信号トラブルが発生。長崎線の長崎-江北間と大村線全線で上下線とも一時運転を見合わせた。これを受け同社は、西九州新幹線の長崎-新大村間で在来線の切符でも乗車できる臨時措置を取った。
 県警によると国道や県道など最大56区間で交通規制を実施。県営バスや長崎バスは始発から一部区間で運転を見合わせ、昼頃から順次運行を再開した。臨時休校したり登校時間を遅らせたりした学校もあった。
 一方、佐世保市日宇町のカー用品店「オートバックス佐世保日宇店」には冬用タイヤやチェーンを買い求める市民が大勢来店。廣田孝幸店長(41)によると、冬用タイヤは前年同期比で300%超の売り上げという。従業員を増やして対応に当たったが、一時、タイヤ交換で約3時間の待ち時間ができた。


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