地域活性化にスポーツ活用 国際大会や合宿誘致を 栃木県が推進戦略素案

栃木県庁

 スポーツと観光を融合させたスポーツツーリズムの推進などを目指し、栃木県は26日までに、「とちぎスポーツの活用による地域活性化推進戦略(仮称)」の素案をまとめた。2025年度までに国際大会や大規模大会を複数回誘致することや、合宿開催などに関する問い合わせを300件受けることを目標に盛り込んだ。

 同戦略の期間は23~25年度の3カ年。10月に開催された「いちご一会とちぎ国体・とちぎ大会」のレガシー(遺産)を継承し、スポーツツーリズムなどを進めながら地域活性化につなげる。23年度内に行政や競技団体、民間企業などによる「スポーツコミッション」を立ち上げ、推進役となる。

 本県は人口10万人当たりのスポーツ施設数が全国最多とされる。戦略では、とちぎ国体のために整備された競技施設と合わせて有効に活用し、国際大会や大規模大会、合宿の誘致を図ることなどを明記した。東京圏からのアクセスの良さや豊富な観光資源など本県の強みを生かしながら取り組んでいく。

 とちぎ国体の開催などで高まった県民のスポーツへの機運を継続させ、高齢者の生きがいづくりや共生社会の実現も推進する。

 スポーツを活用した地域活性化へ向け、福田富一(ふくだとみかず)知事は県議会12月通常会議で「(とちぎ国体・とちぎ大会の)レガシーを着実に継承し、県民が未来に夢と希望を抱ける栃木づくりに全力で取り組んでいきたい」と述べていた。

 戦略案については今月下旬からパブリックコメント(意見公募)を実施し、本年度内に最終決定する方針。

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