運転免許の更新講習 高齢者に特化、駐車場屋上に開設 ドラゴンパークが民間初参入

駐車場の屋上部を活用して整備された講習用コース=大村市、長崎空港ドラゴンパーク

 長崎県大村市内で駐車場やレンタカー事業などを手がけるドラゴン(牧山重光社長)は、長崎空港近くで運営する駐車場、長崎空港ドラゴンパーク(森園町)の屋上に、運転免許更新時の高齢者講習や認知機能検査に特化した「大村高齢者講習センター」を開設した。自動車学校や教習所以外の民間事業者が参入するのは県内初という。
 免許更新の際、70歳以上は座学のほか、実際に乗車して運転技術を確認する講習への参加が義務付けられている。これに加え75歳以上は認知機能の検査、一定の違反歴があれば運転技能検査も求められる。県警によると、県内で対象となる70歳以上のドライバーは約15万人いるという。
 同社によると、県内の自動車学校などでは時期によって、高齢者講習の予約が取りづらい状況にある。同センターはこうした状況を受け、新型コロナ禍の影響で利用者が減少していた駐車場の一部を活用し、同社の新規事業として10月に開設した。
 屋上の駐車場部分約3300平方メートルを講習用コースに改装し、座学や認知機能検査が受けられる施設を併設。講習指導員は自動車学校での指導経験があるスタッフをそろえた。
 離島も含め、県内各地からこれまでに260人以上が受講。「予約が取りやすい」「少人数のため丁寧」などと好評という。牧山社長は「高齢者講習の受講環境を充実させることで、混雑状況の緩和や解消に貢献したい」としている。
 講習は平日午前、午後の1日2回実施。料金は原則6450~7500円。問い合わせは同センター(電0957.47.7777)。


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