岡山市北区吉備津の吉備津神社で28日、年末恒例のすす払い神事があった。釜から出る音で吉凶を占う「鳴釜神事」が行われる御釜殿や国宝の本殿などにたまった1年間の汚れを神職らが落とし、新しい年を迎える準備を整えた。
御釜殿では、神職ら9人が長さ5メートルほどの竹ザサを使って作業。天井や梁(はり)、壁を掃くと、すすが床に舞い落ち、最後にほうきで集めて布で拭き取った。本殿も、ススキの穂にヤマドリの羽根を付けたほうきやお神酒を混ぜた水でぬらした白布で清めた。
神職の鈴木玉樹さん(44)は「来年こそは新型コロナウイルスが収束し、気持ちよく拝んでいただけるよう願いながら清掃した」と話した。
同神社では元日に「初釜神事」、3日に無病息災を願う「矢立の神事」が行われる。