「20歳」初の2万人割れ 少子化背景、過去最少 「成人式」の名称消える 2023年、栃木県教委まとめ

栃木県内20歳人口の推移

 2023年1月に栃木県内各市町などが主催する20歳を祝う式典への参加対象者は、前年比571人減の1万9800人で、統計が残る1985年以降、過去最少となることが30日までの県教委のまとめで分かった。少子化を背景に減少傾向が続き、初めて2万人を割り込んだ。成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が4月から施行されたものの、全25市町が20歳を対象に式典を実施。「成人式」ではなく「20歳の集い」などと名称を変更して行う。

 各市町教委を通じ、11月末時点の人数を調査した。対象者は2002年4月2日から03年4月1日生まれ。県外などから地元に戻り式に出席すると見込まれる人数も含めており、概数で把握している市町もある。書類の性別欄廃止などの動きを受け、男女別の集計はしていない。

 県教委によると、1994年の3万5177人をピークに減少傾向が続き、直近5年間は2万数百人前後で推移していた。少子化に歯止めがかからず、10年前に比べ約1200人以上も減少している。

 23年は県内全市町が「成人式」という名称を使わずに式典を実施。「二十歳を祝う会」(小山市)、「青年式-20歳の集い-」(真岡市)、「20祭(にじゅっさい)2023」(鹿沼市)など各市町がネーミングに工夫を凝らしている。

 「成人の日」前日の1月8日に23市町、大田原市と高根沢町は同3日に開催予定。新型コロナウイルス対策のため、足利、栃木、佐野など9市町は時間帯や会場を分散して開催する。宇都宮市など、もともと複数の会場や時間帯で実施している市町もあるという。

 さくら市など4市町はワクチン接種やPCR検査を推奨し、小山市など5市町は当日、体調管理シートの提出を求めている。

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