死亡事故を起こす確率は10倍にアップ…本当に怖い飲酒運転 福井県の発生件数はワースト1位、全国平均の3倍

飲酒運転による死亡事故件数

 飲酒運転の怖さを知っていますか。

 アルコールを摂取すると、麻痺(まひ)作用で知覚や注意力、判断力が低下します。お酒の強さに関係なく、低濃度のアルコールでも運転操作に影響を及ぼし、死亡事故を起こす確率は約10倍に跳ね上がります。2006年、福岡県で幼い3人の命が失われた事故は、その後の罰則強化につながる大きな社会問題となりました。

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 しかし残念ながら、その後も飲酒運転による事故が後を絶ちません。

 イタルダの分析によると、福井県の飲酒運転による死亡事故の発生件数は全国ワースト1位で、全国平均の約3倍です。近年でも大学生が犠牲になる事故や飲酒ひき逃げ死亡事故が起こっています。県警によると、飲酒運転をした理由として約4割が「捕まらないだろう」との甘い認識を示していることも分かりました。

 飲酒運転は犯罪です。最低でも3年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられ免許停止、免許取消の処分もなされます。また処罰は、飲酒運転をした本人だけでなく、お酒を提供したお店や車を貸した人、同乗者にも及びます。

 決して許されることがない飲酒運転。一生償えないような罪を軽い気持ちで背負わないよう、厳に慎むようお願いします。(福井県庁県民安全課)

 【イタルダ】 交通事故総合分析センターのこと。過去5年間の福井県の交通死亡事故データに基づき、他県と比較した事故の特徴などについて分析。結果の概要を県のホームページで公開している。

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