長崎県内5市では4日、20歳を祝う式典があり、出席者が大人への自覚を新たにした。会場では、地元で働いたり学んだりしている若者や、県外などから帰省を兼ねて参加した人たちが再会を喜び合った。
◎「共に成長」と呼びかけ/雲仙
雲仙市は市内3会場で「二十歳(はたち)のつどい」を開き、対象となる395人のうち約360人が出席した。
成人年齢が昨年4月に18歳へ引き下げられたのに伴い、式の名称を改めた。
国見町文化会館では、金澤秀三郎市長が「感謝と恩返しの気持ちを人生の原動力にしてください」とあいさつした。出席者を代表して2人が登壇。教員を目指す原口宗一郎さん(国見町出身、大学2年)は「子どもたちの可能性を広げる揺るがない愛を持つ先生になる」と抱負。プロバスケットボール選手を志す立石天馬さん(瑞穂町出身、大学2年)は「限界が来たと思ってもあきらめずに精進し、共に成長していこう」と呼びかけた。
式の後、参加者は笑顔で記念写真に納まった。
◎力強く人生歩むと決意/南島原
南島原市の「二十歳のつどい」は、有家町のありえコレジヨホールであった。本年度20歳を迎えた500人(男263、女237)のうち394人が出席し、華やかな振り袖やスーツ姿で大人への一歩を踏み出した。
松本政博市長が「どのように社会が変化しても、自分の信念を持ち、積極果敢にチャレンジしてほしい」などと激励。代表の大学生、中嶋幸咲奈さんに記念品を手渡した。
「二十歳の誓い」では、専門学校生の大嶋健心さんが「南島原で生まれ育った誇りを胸に、大人としてこれからの人生を楽しみ、力強く歩んで行く」と決意を述べた。式後は、参加者が家族や友人と記念撮影をする姿が見られた。
◎人との関わりを大切に/西海
西海市は、大島町の大島文化ホールで「二十歳のつどい」を開き、対象者272人(男157、女115)のうち172人が出席した。
本年度18~20歳の地元出身者や高校生らでつくる実行委主催。杉澤泰彦市長は「失敗を恐れるのではなく、挑戦し続ける意志が大きな躍進へとつながる」と激励した。
中央大商学部2年の髙垣昴平さんが「いつかは西海市に胸を張って戻ってこられるように精進したい」、長崎大工学部2年の濵川晃帆さんが「人との関わりを大切にし、誰かの支えになれるような人になりたい」とそれぞれあいさつした。
地元の特産品が贈られる抽選会もあった。当選者は壇上で市長らと記念撮影し、抱負などを述べた。
◎一緒に未来をつくろう/五島
五島市は、市内5地区で「はたちの集い」を開き、289人(男145、女144)が、新たな一歩を踏み出した。
このうち、池田町の福江文化会館では、約170人が出席。「ふるさと五島を若い皆さんの夢や希望を追い求める舞台として選んでいただき、共に盛り上げていきたい」とする野口市太郎市長の式辞を久保実副市長が代読した。
新成人を代表し、長崎大2年の弓川之富さんが「私たちは、ここにいるみんながそれぞれの夢を追い続け、かなえることを誓う。一緒に未来をつくりましょう」と、はたちの誓いを述べた。終了後、新成人は友人らと記念撮影するなどした。
◎自覚と責任持って行動/松浦
松浦市は今年から「二十歳の式」として開いた。対象者233人(男125、女108)のうち、160人が出席。友田吉泰市長は祝辞で新20歳を「二十歳人(はたちーず)」と呼び、「皆さんにはたくさんの時間がある。現実を常に前向きにとらえ、自分の人生を歩んでほしい」とエールを送った。
式では進行役を吉元優奈さん(御厨町)、板谷陽(あたる)さん(鷹島町)が務めた。看護師を目指す百武歩さん(志佐町)は「松浦が自分の原点。多くの人々の健康を守る看護師になる」。福岡で就職した本山夏帆さん(調川町)も「社会人として自覚と責任を持って行動したい」とそれぞれ抱負。富森匠さん(今福町)が「飲酒運転根絶」などを誓う交通安全宣誓をした。