備前焼の牛を供え無病息災祈る 備前・田倉牛神社で初大祭

ご神体の石像前に積まれた備前焼の牛の置物

 「牛神さま」で知られる田倉牛神社(たくらうしがみしゃ)(備前市吉永町福満)で5日、恒例の初大祭が開かれ、市内外から訪れた参拝者が備前焼の牛の置物を供え、無病息災や家内安全を祈った。

 健康や農耕の神とされる牛頭天王(ごずてんのう)を祭る同神社。参拝者は持参した置物をご神体の石像の前に1体供えて願をかけ、既に奉納されている置物を代わりに持ち帰る。願いがかなうと新たな1体を供える「倍返し」の習わしがあり、神座前には30万体にも上る置物がうずたかく積み上げられている。

 家族連れらは、持ち込んだ置物を供えて神妙に手を合わせたり、神座を囲む柵の間から手を伸ばして好みの焼け色の置物を探したりしていた。

 兄弟で訪れていた同市立吉永小5年男児(11)は「早くコロナが終わって、友達とたくさん遊べたらいいな」、弟の同小2年(8)は「ソフトボールがうまくなりたい。頼られるキャッチャーを目指す」と話した。

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