日本種が99%の韓国ブロッコリー名産地 品種開発し「独立宣言」

日本種のブロッコリー99%に達する韓国で、国産種への道が開けようとしている。

(参考記事:韓国農業当局「米国業者が日本種に代え韓国産柑橘種を採用」「日本が独占する米市場崩す」

済州島農業技術院は去る5日、現地において、地元で開発された「ハンラグリーン」、「サムダグリーン」と日本品種に対する比較評価を実施した。(当該報道資料:https://agri.jeju.go.kr/agri/notice/press/news.htm?act=view&seq=54059

済州島は韓国最大のブロッコリー生産地であり、栽培面積は韓国全土の72%、生産量は同73%に達する。しかし生産物の99%が日本品種であり、日本品種の価格上昇が地元農家の収益性悪化要因として作用してきた。また、品種選択権の喪失、価格調整の困難、経営費の加重なども懸念されている状況だ。

これに農業技術院は2006年から品種開発に着手し、2017年に「ニュータンラグリーン」を育成したのに続き、2022年「ハンラグリーン」、「サムダグリーン」の2品種についても品種保護の出願を行った。品種保護出願は「種子産業法」により20年間保護権を行使できる権限である。

今回、日本品種との比較評価の結果、まず、球重に関しては日本品種(417g)に比べて韓国のハンラグリーン(456g)、サムダグリーン(440g)がより重量があった。10ヘクタールあたりの商品数量も日本品種(1881㎏)に比べてハンラグリーン(2050㎏)とサムダグリーン(2136㎏)がより良かった。

また、ソウルの卸売市場流通者によるテストでも、ハンラグリーンとサムダグリーンは形が良くて硬く、好感度が高いという評価を受けたという。

農業技術院の関係者は「2024年から品質の良い韓国品種をリーズナブルな価格で普及させ、栽培を増やす計画」であるとし「今後も済州地域に適した韓国品種の開発と普及で種子費の削減はもちろん、変化する農業環境に対応するだろう」と述べている。

この発表をみた韓国のネットユーザーからは以下のようなコメントが投稿されいている。

「研究者の方々、本当にご苦労様でした」
「技術開発こそが生きる道だ」
「うわあ、素晴らしいな」

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