障害のある16人、感謝を胸に新たな一歩 長崎で二十歳のつどい

記念写真に納まる出席者=長崎市、長崎ブリックホール国際会議場

 「成人の日」の9日、心身に障害のある人たちの「二十歳のつどい」が長崎市茂里町の長崎ブリックホールであり、着物やスーツに身を包んだ16人が家族らへの感謝を胸に、新たな一歩を踏み出した。
 市心身障害者団体連合会(松村正信会長)が開き50回目。家族や恩師らを含め計約130人が出席した。
 松村会長はあいさつで「最初は一隅を照らすような小さなともしびが十、百、万と増えれば国中が明るくなる」という意味の「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」の言葉を二十歳へのエールとして贈った。
 二十歳を代表し、好きなバスや電車の掃除の仕事を目指して就労移行支援事業所で就職への訓練をしている小田裕貴さん(20)が「成人式を迎えられたのは皆さまのおかげ。大人として周りのためにも頑張っていく」と誓った。
 式典では「家族に生まれてくれてありがとう」「これからもたくさんチャレンジを」など家族からのメッセージとともに、幼少期からの写真がスクリーンに映し出され、対象者は時折、涙を拭いながら写真に見入っていた。


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