夜明け前の海へ 伝統の耐寒訓練 幹部目指す学生 海上保安大学校

広島・呉市の海上保安大学校で毎年恒例の耐寒訓練が始まりました。

寮から飛び出してきたのは、海上保安大学校の学生たちです。幹部海上保安官を目指す170人は、11日から8日間に及ぶ耐寒訓練に挑みます。

海上保安大学校 安達貴弘 訓練部長
「現在の気温0度、極寒に耐えながら精神力・体力を養うものです」

訓練は、学生の体力と気力を養おうと1952年の開校以来、続けられています。

柔軟体操を終えた学生たちは、「カッター」と呼ばれる手漕ぎボートに乗り込み、夜明け前の海に漕ぎ出していきました。

学校前の沖合にあるブイを目指して、かけ声をかけながら1時間ほどで漕ぎ切りました。

参加した学生
「上級生の方がたや同期と声をかけ合って寒さも吹き飛ばすこともできましたし、あすからの訓練もがんばっていこうと思うことができました」

「手先が凍る中で訓練させてもらったんですけど、同期と協力して、目標めがけてしっかりとできたので達成感はあります」

学生たちは、カッター訓練のほかに逮捕術や長距離走の訓練にも取り組みます。

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