離島振興 1次産業の成長を支援 十八親和銀頭取が五島で講演

農水産事業者らを前に講演する山川頭取=県五島振興局

 十八親和銀行と、離島の食品産業の活性化を目指す離島振興地方創生協会(東京)による「オピニオンリーダー講習会」が11日、長崎県五島市内であった。山川信彦頭取が同行による離島振興をテーマに講演し、1次産業など地域経済の持続的な成長に向けサポートしていく考えを強調した。
 講習会は、離島の農水産業や食品加工業の経営者支援を目的に2021年3月から、島外の経営者らを講師に招いて五島列島や壱岐、対馬で開催。この日は、五島市内の農水産関連を中心に約60人が参加した。
 山川頭取は、本県が全国トップクラスの漁獲量を誇ることなどから「1次産業事業者の発展が重要」と指摘。同協会の取り組みによる大手食品メーカーとの商品開発や、大都市圏でのフェア開催など販路拡大の事例を紹介した。
 その上で「離島の1次産品を都市部に販売するまでの土台はできてきた。この動きを持続可能なものにするため、離島事業者の利益が上がることが重要」と述べ、販路拡大や生産性の向上に向け、デジタル化や経営の高度化などを積極的に支援していく考えを説明した。
 講演は12日に新上五島町、2月8、9両日に対馬、壱岐両市でもそれぞれ予定している。


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