「韓国サムスンとLGには打撃に」「アップルがディスプレイを独自調達へ」外信

米アップルが、韓国サムスンや韓国LGなど部品会社への依存度を減らすためにディスプレイの独自調達に乗り出すとの報道が出ている。

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10日(現地時間)、ブルームバーグ通信は消息筋を引用し、アップルが来年末までに、アップルウォッチのディスプレイを現行の有機発光ダイオード(OLED)から自社開発したマイクロLEDに置き換える予定だと報じた。アップルはこれを皮切りにiPhoneを含む他の機器にも独自開発ディスプレイを導入する計画だ。

アップルは最近、部品を自己調達する試みを続けている。 アップルは、Macコンピュータに入る半導体をインテル製品から自社開発チップに置き換えたことがあるが、クアルコムとブロードコムのチップも近いうちに自社製品に置き換えることが分かった。

アップルウォッチ

アップルはこれまで韓国のサムスンディスプレイとLGディスプレイの他にも、日本のシャープ、中国のBOEなどからディスプレイを調達してきたが、すでにアップルウォッチのウルトラ新規モデルで自社開発マイクロLEDディスプレイをテストしていることが分かった。

ブルームバーグは「アップルのディスプレイ転換は数年間行われてきたもの」とし「今回の措置はサムスンディスプレイとLGディスプレイなど2つの主要サプライヤーに打撃を与えるだろう」と展望した。

韓国の経済紙や専門紙などによると、iPhone 14のOLEDパネルの納品比率は、サムスンディスプレイが約70%、LGディスプレイが約23%と推定されている。 アップルウォッチに関してはOLEDパネルの多くをLGディスプレイが収めているとみられている。

ブルームバーグによると、LGディスプレイの売上のうち36%をアップルが占めており、アップルのライバルであると同時に取引先でもあるサムスン電子は、全体の売上の6.6%をアップルから得ている。

ただし、アップルのディスプレイの調達計画が来年ではなく、2025年にまで伸びるとの見方も出ている。

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