韓国貿易委、米HPの告発受け韓国企業を調査...トナーカートリッジ特許侵害疑い

韓国の企業が米ヒューレットパッカード(HP)のトナーカートリッジの特許権を侵害した容疑を受け、政府機関の調査を受けることが分かった。

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韓国産業省(産業通商資源部)は12日、韓国貿易委員会が第432次会議を開催し、トナーカートリッジ特許権侵害不公正貿易行為の調査を開始すると明らかにした。

これは、ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard Development Company、L.P.)が韓国企業A社を相手に貿易委員会に調査を申請したことによるものだ。 調査対象物であるトナーカートリッジは、レーザプリンタに使用される粉末状のトナーモジュールである。

ヒューレット・パッカードは、A社が自社の特許権を侵害するトナーカートリッジを中国から輸入して販売しており、これは不公正貿易行為に該当すると主張した。

当該トナーカートリッジ/韓国産業通商資源部

韓国貿易委員会は調査申請書の検討の結果、A社がヒューレット・パッカードの特許権を侵害する可能性のあるトナーカートリッジ製品を輸入し、韓国内で販売した疑いがあると判断した。

調査開始後、通常6~10ヶ月間に、書面調査や現地調査、技術説明会などを行い、その上で不公正貿易行為の有無を判定する。今後、貿易委員会は、A社が不公正貿易行為をしたと判定した場合、輸入・販売中止命令、廃棄処分など是正措置と課徴金を賦課することができる。

韓国貿易委員会(Korea Trade Commission ; KTC)は、ダンピング輸入及び外国政府から補助金を支給された物品の輸入又は特定物品の輸入急増などにより、大韓民国国内産業が被害を受けたり、あるいは被害を与える恐れがある場合、これを調査・ 判定するために設立された韓国産業省(産業通商資源部)所属の行政機関だ。

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