韓国で現代自動車の通園バスがリコール 「置き去り防止」機能で問題

韓国国土交通部は12日、現代自動車などが輸入・販売した20車種6456台で製作欠陥が発見され、リコールを行うと12日明らかにした。

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まず、現代自動車で子供輸送用のバスとして製作・販売した「スターリアキンダー(STARIA Kinder)」2961台については、子供下車確認装置を押さなくても警告音と表示灯が作動しないようにする機能が設置されていたことが問題となった。

子ども輸送用のバス車は、下車していない子どもをいないことを確実に確認させるために、車内の後方にある確認ボタンを押さなければエンジンを切ることができないように本来設計されている。いわば「置き去り防止」のためのシステムだ。

当該確認ボタン/韓国国土部

しかし、現代自動車の当該車は、この機能をオフにできるという、一種本末転倒な機能が付いていた。韓国国土部は該当機能設置が安全基準不適合に該当すると判断してリコール措置を進め、今後是正率などを勘案して課徴金を賦課する計画だ。

スターリア―キンダーは韓国の厳格な子供安全基準に合わせて作られた子供輸送用バスであり、最高水準の安全技術が適用された「ハイテクバス」として2021年に発売された。

今回の国土部の発表では、他にも、現代自動車のコナEVなど2車種1515台について、統合電力制御装置(EPCU)内部にある冷却水ラインの機密不良で冷却水が漏水し、これにより走行中に始動が切れる可能性が確認されたためリコールされる。

韓国GMから輸入・販売したボルトEV 1443台は、座席安全帯のプリテンショナー(車両衝突時にシートベルトを乗客の体側に締め付ける装置)を作動する際、高温の作動ガスにより床マットで火災が発生する可能性があることが分かりリコールされる。

ボルボトラックコリアが輸入・販売したFHトラクター95台は、前軸固定ベルト締結不良で操舵がきちんとできず、安全に支障を与える可能性が確認され、リコールに入る。

このほか、テジョン機械工業が輸入・販売した二輪車のカワサキNINJA H2 SX SE+では、カムシャフトチェーンテンショナーの製造不良、NINJA H2 SX SEでは計器盤ソフトウェアのエラーが確認された。

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