緑色の星一期一会 ZTF彗星を撮影 市貝町の歯科医小倉さん

尾を引く緑色のZTF彗星=小倉浩さん提供(472枚の画像をメトカーフ合成)

 栃木県市貝町内で12日未明、東北東の空に尾を引く緑色の「ZTF(ズィーティーエフ)彗星(すいせい)」が見え、市塙(いちはな)、歯科医師小倉浩(おぐらひろし)さん(55)が撮影した。

 県子ども総合科学館によると、2022年3月に発見された同彗星は、今月13日に太陽へ最接近し、2月2日には地球に最接近する。周期彗星ではないため、観察できるのは今回限りで、太陽に接近するにつれて尾が長くなるという。

 小倉さんは午前3~5時半、デジタルカメラを使って自宅の庭で撮影。パソコンの専用ソフトで472枚の画像を彗星の核を重ね合わせる「メトカーフ合成」という手法で合成し、弱い光の彗星の姿をしっかりと捉えた。

 「太陽に一番近くなってきて、天気も良かったので撮影した。40分ほど探したが、写真に収めることができて良かった。一期一会なので、彗星がやって来ていることを知ってほしい」と話していた。

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