“現在地”を把握した2日間 大西魁斗と桂川有人は米下部ツアーへ

予選落ちの悔しさを飲み込んで2日間を振り返った大西魁斗(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 2日目(13日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)

1アンダー54位からスタートした大西魁斗は3バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「72」とし、カットライン圏外の通算1オーバー暫定97位で2023年の初戦を終えた。この日は午後組のスタート。「風は強くて、難しいホールでボギーを打ちたくない」という気持ちでティオフしたが、序盤の2番に3番アイアンで打ったティショットを池に入れてボギーが先行。5番もボギー、6番はダブルボギーと前半から苦しい展開が続いた。

「ダブルボギー以降は『(バーディを)狙うしかない』となったけど、結果的にカットラインに3打足りなかった。自分はまだまだ。でも、最初から最後まで諦めずにできて後悔はない。正直1打も無駄にはしていない」

昨秋に行われた米下部コーンフェリーツアーの最終予選会を12位で通過。1月中旬の同ツアー開幕戦から8試合の出場権を得たが、PGAツアーで結果を出せれば行かなくても…という思いが、ほんの少しだけあったという。「人生うまくいかないですね。こういうつらいことがあるから、成功したときはうれしいのかなと思って今日は寝たいと思います」。次戦は、翌週22日(日)からバハマで開催されるコーンフェリーツアー。「次の3試合はコーンフェリーツアーで」と帰国はせず、下部ツアーから来季PGAツアーに昇格することを目標に再スタートする。

桂川有人はパット復調への光明を見出せず。次戦までにきっかけをつかみたい(撮影/田辺安啓(JJ))

大西と同じく予選会でコーンフェリーツアーの限定的な出場資格を得た桂川有人も、予選落ちが確実となった。パッティングに苦しみ、3バーディ、3ボギーの「70」として通算4オーバーの暫定130位。「いいショットは多くてバーディチャンスも多かったけど大体外した。ミドルパットもロングパットも入る気配はなく」と肩を落とした。

「いいパットができていないから、ラインも読めなくなってくる」と迷走中だが、裏を返せば課題は明確だ。「ショートゲームがまだ弱いと思うので、そこがもう少しレベルアップできれば戦えるんじゃないかな」。用具契約を結ぶ住友ゴム工業(ダンロップ)のつながりで、1月末に米国でアプローチとパッティング、それぞれ別のコーチに指導を受けたいと目論んでいる。

このあとは一時帰国し、コーンフェリーツアーには第3戦(2月2日~/パナマ)と第4戦(2月9日~/コロンビア)に参戦する予定。週末に進めない悔しさを味わい、世界における“現在地”を把握できたことは、前に進むための大きな糧となるはずだ。(ハワイ州ホノルル/石井操)

最終ホールまで諦めずに戦い抜いた(撮影/田辺安啓(JJ))
夕闇のなかで最終9番のバーディパットは沈めた(撮影/田辺安啓(JJ))

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