秘法の護摩たき厳かに 日光・興雲律院で年越大祭【動画】

境内で営まれた護摩たき=14日午前11時55分、日光市萩垣面

 天台宗の修験道場として知られる日光市萩垣面(はんがきめん)の日光山興雲律院(こううんりついん)で14日、恒例の「年越大祭」が行われ、参拝者らは新型コロナウイルス禍の早期収束などを厳かに祈った。

 年越大祭は、元日から2週間続く修行の満願日を祝ったことが起源とされる。

 午前11時、境内に張られた結界の中で、ほら貝を吹いて登場した山伏による秘法の護摩たき「採灯大護摩供(さいとうだいごまく)」が行われた。

 山伏らは刀や弓矢ではらい清めた後、ヒバの葉が積まれた護摩壇に火を付けた。参拝者は、役目を終えただるまやお札が火に包まれ、白煙が勢いよく立ち上る様子を静かに見守った。本殿では一足早い「厄除豆まき」も行われ、山伏と年男年女が参拝者らに福豆を分けた。

 中川光熹(なかがわこうき)住職は「各自が自己管理をし、良い一年を過ごしていただきたい」と話した。

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