ハンドボール男子 個性派ぞろいの大分が九州王者を目指す 【大分県】

ハンドボール男子の全国高校選抜大会九州地区予選に出場する大分の仕上がりがいい。昨年12月の県予選で大分雄城台に1点差で勝利し、チームは自信を深めた。キャプテンの幡東佑成(2年)は「高さのある相手に苦戦したが、狙いとする堅守からの速攻が出せた。個々の力もかみ合った」と手応えを口にする。

体格に恵まれた選手がいるわけではないが、ほとんどの選手が小学生から競技を続けているため、経験豊富な選手が多いのが特徴だ。冨松秋実監督は「相手に守られてもパスやドリブルで崩すことができる。相手の隙を突くツボを抑えたハンドボールができている」と話す。

攻守の要となる幡東を筆頭に、チームの元気印の阿南仁(2年)、予測不能な動きで相手を混乱させる石川司堂(1年)など個性派がそろう。けがで県予選に出場できなかった得点源の黒川幸歩(2年)が加われば、戦力的な数値が上がることは間違いない。

練習から雰囲気は良い

ただ、ハンドボールが団体競技という側面を持つ以上、個々の能力が高いだけでは不十分だ。チームとしての団結力を高めていくことが必要なのは、選手それぞれが認識している。「全国で勝つためには、チームで頑張れるようにならなければいけない」(幡東)、「チーム一丸となって、練習から盛り上げていい雰囲気をつくりたい」(阿南)

九州地区予選で1回戦を突破すれば全国高校選抜大会の出場権を得ることができるが、目標は優勝だ。幡東は「まずは初戦突破を目指すが、試合経験を積むために最後まで勝ち上がることが重要。チームの状態はいいが、ダラダラした雰囲気にならないようにしたい」と釘を刺すことを忘れていない。抜かりなく準備して、九州王者を目指す。

(柚野真也)

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