大学入学共通テスト始まる 長崎県内 感染、不正対策を強化

国公私立大の入学者を選抜する大学入学共通テストが14日始まり、県内では離島を含む9会場で約4700人の受験生が志望大への関門に挑んだ=長崎市東山手町、活水女子大

 全国の国公私立大が入学者選抜に利用する大学入学共通テストが14日、2日間の日程で始まった。県内では離島を含む9会場で約4700人が受験。新型コロナウイルス流行第8波や不正受験への警戒が強化される中で試験に挑んだ。
 同テストは2021年、大学入試センター試験の後継としてスタート。県内では長崎大、県立大、活水女子大、長崎国際大の4校が会場運営を管轄する。
 志願者数は前年比260人減の4872人。センター試験時代を含め5年連続減少し5千人を割り込んだ。教科ごとの受験者数は、地理歴史・公民4583人、国語4638人、外国語4655人、英語リスニング4642人。
 各会場では、昨年の試験中に問題が外部流出したことを踏まえ、不正受験対策に一層の目を光らせた。約500人が受験した活水女子大(長崎市東山手町)では試験開始前、「イヤホンを身に着けていれば不正行為と見なされる」という注意があった。昨年までと同様、受験者の間隔確保や休憩時間ごとの換気などコロナ感染対策に気を配った。
 各大学によると、活水女子大の各1教室で国語と外国語の開始と終了が定時より2分遅れた。県立大シーボルト校の1教室では地理歴史・公民の開始と終了が1分遅れた。いずれも試験前の説明や準備に時間がかかったためという。長崎大でも1、2分の遅れが生じた教室があった。
 最終日の15日は理科と数学を実施する。

© 株式会社長崎新聞社