世界遺産の島・宮島で冬の “週末花火” 全国旅行支援 再開後 初の週末 市長「できれば1年を通して…」

14日、宮島で厳島神社 大鳥居の修理が完成したのを記念した花火大会がありました。コロナ禍の中、新たな観光資源としても期待されています。

世界遺産の島・宮島で花火大会が、「週末花火」という形で復活…。厳島神社 大鳥居の保存修理工事の完成記念と閑散期の観光客誘致を目的として行われました。

こちらのホテルでは、対岸から花火が楽しめそうです。

宮島コーラルホテル 田村義和 支配人
「おかげさまで『週末花火』の発表があったときから多く問い合わせいただき、満室に近い状況でずっと推移しています」

全国旅行支援が再開され、最初の週末でしたが…。

宮島コーラルホテル 田村義和 支配人
「今回は宿泊全体の5割くらい。県内の利用客がまだまだ多い」

花火スタートの3時間前には、宮島桟橋前広場で地元関係者による『夜市』も始まり、祭りムードを盛り上げます。

こちらでは、花火を撮影するベストポジションを求め、午前中からスタンバイする方も…。

今回、大鳥居の保存修理完成記念ということで社殿が解放されました。実に数十年ぶりという花火を見る人ための開門…。これには80人ほどが列を作りました。

そして、いよいよ…。

■いよいよ、花火の打ち上げの瞬間が近づいてきました…

夜空を彩る花火とライトアップされた朱色の大鳥居の共演がスタートです。

スマホやカメラで撮影する人・人・人…。

およそ50年に渡って、毎年8月に行われていた「宮島水中花火大会」は、「安全確保の難しさ」などを理由に去年、開催の打ち切りが発表されました。

これまで、サプライズ花火が、実施されたことはありましたが、事前に告知された花火大会は、実に4年ぶりです。地元の反応は…。

地元の高校生
「高校生の思い出が増えて、うれしいです」

地元住民
「想像以上にバンバン上がって、きれいでした。鳥居と花火が一緒に見られたので、社殿から見るのが一番いい」

初めて宮島で花火を見たという家族
「規模は小さいとはいえ、鳥居越しに花火が見られるのに価値がある。見られてよかった」

夜市の会場では、花火の余韻を楽しむ人でにぎわっていました。夜の滞在時間の増加を課題にしていた地元観光協会も期待がふくらみます。

宮島観光協会 中村靖富満 会長
「冬の花火は早い時間に花火を打ち上げるので、少し時間の余裕を持ってもらえて、ゆっくり観光を楽しんでいただいているのでは」

閑散期の開催ということで、廿日市市の 松本太郎 市長は、「満足してもらえるのか」と不安があったといいます。

廿日市市 松本太郎 市長
「正直、不安はありました。何とか宮島の花火を『安全・安心に・どう復活させるか』を考えてきた。この『週末花火』は、この1月で終わらずに、できれば1年を通して、この廿日市に来れば、宮島に来れば、週末花火をやっている。花火に合わせて、なんらかのイベントをやっているという環境を作っていきたい」

『冬の週末花火』。宮島では21日と28日に、対岸の宮浜温泉では来月12日に、いずれも午後6時から開催されます。

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