豪雨で河川氾濫想定し合同訓練 和気で中四国9県警の緊急援助隊

土砂に埋まった車から救助する手順を確認する隊員

 中国四国管区広域緊急援助隊(岡山、広島など9県警で構成)は18日、豪雨による河川の氾濫に備えるための合同訓練を岡山県和気町原の吉井川河川敷で行った。消防や自衛隊など関係機関と連携し、初動対応の手順などを確認した。

 長期の雨で吉井川から土砂と水が住宅地に流れ込み、家屋の倒壊や道路が損壊するといった被害が出たと想定。同隊に所属する警察官のほか、地元の東備消防組合の職員ら計約330人が参加した。

 土砂に埋まった車から被災者を救出する訓練では、隊員らが「聞こえますか」「もう少しですよ」と声をかけながらバケツで土砂を取り除いた。浸水した場所に取り残された人を水上オートバイで助ける訓練や、ドローンによる上空からの状況偵察にも取り組んだ。

 広域緊急援助隊による岡山県内での合同訓練は2012年以来で、18年の西日本豪雨を踏まえて水害の訓練を行った。県警の大橋幸生警備課次長は「参加者が機敏に動き、お互いの連携を確かめられた。課題を洗い出し、備えたい」と話した。

水難者を水上オートバイで救助する手順を確認する隊員

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