コロナ 今春にも5類移行 「高齢者守る体制を」長崎大学長

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けについて政府が今春にも現在の2類相当から季節性インフルエンザなどと同じ5類への移行を検討していることについて、長崎大の河野茂学長は19日の定例会見で「重症化リスクの高い高齢者を守る体制などはさらに発展させつつ、変えるべきところは変えていいのではないか」との考えを示した。
 河野学長は、医師で専門は呼吸器感染症。流行第8波の現状を「一般の入院患者も感染するなど医療機関は皆さんの想像以上に厳しい状況だ」と説明。5類移行については「高齢者施設と医療機関はこれまで以上にケアが必要だ」と述べた。
 一方でリスクの低い人はワクチン接種で重症化を防げるとし、「換気に注意しながらマスクなしの生活を送るなど新たな段階に入っていくと思う」と見解を示した。さらに国に対して「これだけ薬(コロナ治療薬)ができているのに、もっと使いやすくしてほしい。規制を緩めるなら予防投薬を認めるなど明確な対策が必要」と注文を付けた。


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