「大寒」の日の20日早朝、長崎県雲仙市千々石町の橘神社参道の千々石川で恒例の寒中みそぎがあり、男女25人が冷たい清流に身を浸して無病息災を祈った。開催は3年ぶり23回目。
地元有志の橘神社みそぎ会(宮本三平会長)が1999年から毎年開いていたが、新型コロナウイルス禍の影響で2021年から中止していた。今回は県内外から20~60代が参加した。
午前5時ごろの気温は6度、川の水温は7度。男性は白いふんどし、女性は白装束姿で同6時に本殿に参拝した後、たいまつを掲げながら走って川へ移動。「鳥船」という櫓(ろ)をこぐ動作や「気吹(いぶき)」という呼吸法で体を温め、気合を入れていざ入水。約5分間、肩まで水に漬かって手を合わせ、口々に「エイッ、エイッ」と自身を鼓舞しながら冷たさに耐えた。
みそぎの後、参加者は社務所でかゆを食べて暖を取った。宮本会長(65)は「(2回の中止を経て)ようやく年を越せた気がする。参加者それぞれの願いがかなってほしい」。同町出身で福岡市から初めて参加した女性(44)は「仕事で挑戦したいことがあり、願掛けのために来た。これで気合が入ったので頑張れそう」とすがすがしく話した。