諫早文化会館 大規模改修で休館へ 来年2月から

大規模改修のため長期の休館が予定されている諫早文化会館=諫早市

 長崎県諫早市は20日、老朽化が進む諫早文化会館(宇都町)を休館し、大規模改修工事に入ることを明らかにした。休館期間は大ホールが来年2月1日から2025年3月末までの1年2カ月間、大ホール以外の部分が来年4月1日から25年3月末までの1年間を予定。市によると、休館を伴う大規模改修は1980年の開館以来、初めて。市議会全員協議会で説明した。
 同会館は市内唯一の千人収容規模の大ホール(1283席)をはじめ、中ホール(最大500席)、展示ホール、レストランなどを備える。年間を通じ、各種イベントや大会などの会場として利用されているが、開館から40年以上がたち、老朽化に伴う故障などが懸念されていた。
 工事では耐震化のほか、大ホール客席、舞台照明、空調熱源などを改修。大ホールは客席の幅を広げるなどし、快適性、機能性の向上を図る。これに伴い、客席は200席程度減る見通し。トイレは全面的に洋式化する。
 同会館のコロナ禍前の実績では、1回当たり500人以下の利用が8割を占めた。休館期間中は代替施設として、500席のホールがあるいいもりコミュニティ会館(飯盛町)や高来ふれあい会館(高来町)など、市内の別のホールを利用してもらう。
 今後、市報やホームページなどで休館の周知を図る。市は「利用者には迷惑をかけるが、諫早の文化拠点として施設を安全安心に使ってもらうため、長寿命化を図りたい」としている。


© 株式会社長崎新聞社