長崎県内貿易赤字 最大4924億円 輸入額は3倍超 2022年長崎税関

 長崎税関が20日発表した2022年県内貿易概況によると、輸出額は前年比5.3%減の1571億8500万円、輸入額は同3.3倍の6496億2500万円。輸出は3年連続のマイナス、輸入は過去最高で、2年連続のプラスだった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支はマイナス4924億4千万円。比較可能な記録が残る1979年以降で初の赤字となった前年に続き、過去最大の赤字となった。
 輸出は、全体の84.8%を占める船舶類が同10.1%減の1332億1900万円。新造船は前年より11隻少ない34隻だった。韓国への活魚の輸出が増え、魚介類および同調製品の輸出は過去最高となった。
 輸入は、石炭や液化石油ガス(LPG)などの鉱物性燃料が全体の9割以上を占め、同3.6倍で過去最高の6052億700万円。穀物および同調製品は数量は減少したが、価格上昇が影響し、同28.8%増だった。
 長崎港の輸出は449億5800万円で3年ぶりのプラス。輸入は過去最高の1148億7千万円で2年連続のプラスだった。貿易収支は、マイナス699億1200万円の赤字。
 22年12月の県内貿易概況も発表。貿易収支はマイナス555億1300万円で、15カ月連続の赤字となった。輸入は前年同期比2.5倍の654億7600万円。石炭の価格上昇などが影響し、鉱物性燃料が同2.6倍だった。輸出は同8.2%増の99億6300万円。

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