アキュラ陣営のWTRと組んだマイケル・アンドレッティ、WEC進出が目標と明言「欧州にも拠点設ける」

 チームの共同オーナーであるマイケル・アンドレッティによれば、現在IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にアキュラARX-06のファクトリー車両で出場しているウェイン・テイラー・レーシング(WTR)・ウィズ・アンドレッティ・オートスポートは「今後数年以内に」WEC世界耐久選手権に進出することを目標にしているという。

 アンドレッティは1月22日、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで「それは、秘密ではない」と記者団に対し語り、世界規模へとプログラムを拡大する野心を表明した。

「我々はヨーロッパにも、サテライト・ファクトリーを設けるつもりだ。ひとつ、すでに準備を進めているものがあり、それがさらに大きくなる予定だ」

「目標のひとつは、今後数年以内にWECチームをそこから出すことだ」

 WECへの参戦となれば、そこには共同オーナーであるウェイン・テイラーが近年注目しているル・マン24時間のプログラムも含まれることになる。

 現在のアキュラのファクトリープログラムは、少なくともその初年度はIMSAでの取り組みに専念しており、ホンダ・パフォーマンス・デベロップメントは以前、WECやル・マンのプログラムを追加するためには、ホンダによるグローバルなサポートが必要だと述べていた。

「私の考えでは、スポーツカーレースの世界で、我々が総合優勝していないのはこのレースだけだと思う」と、テイラーはル・マンについて語った。

「このレースは、我々全員にとって大きな焦点であることは間違いない。そこが我々の目指すところだ」

 アンドレッティはまた、「それは我々にとって明確な目標だ。アンドレッティ・グローバルの新しいパートナーとともに、我々の目標は、世界のすべての主要なレースイベントに参加することだ」と付け加える。

「ル・マンが大きなイベントのひとつであることは言うまでもない。この先、我々は間違いなくそこに行きたいと思っている」

デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで記者会見するマイケル・アンドレッティ。奥はウェイン・テイラー

 アンドレッティは、この1月のIMSAデイトナ24時間レースから正式にスタートするWTRとのパートナーシップは、「天国での結婚」であると表現した。

「我々のレース・ポートフォリオに欠けていると感じていたことのひとつが、ここIMSAでのレースだ」とアンドレッティ。

「とりわけ、LMDhとGTPの新しいルールができたことで、参加するには絶好のタイミングだった。問題は、どうやって参加するかということだった」

「ウェインから電話をもらったとき、『なんてこった、このスポーツに参入するときに、ウェイン・テイラー・レーシングのようなチームと働くこと以上のことはない』と思ったんだ」

「これは、天国での結婚のようなものだ。とても楽しいし、このプログラムには本当に、本当に興奮しているんだ」

「このプログラムの将来と成長には、とても期待している。我々が参加するすべてのシリーズのなかでも、主力のひとつになると思う」

ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポートのロゴ

© 株式会社三栄