監禁事件の被害男性(71)は亡くなったと判断 死体遺棄の疑いで4人逮捕 いずれも否認や黙秘 広島県警

広島県で去年、70代の男性が監禁され、その後行方が分からなくなっている事件で、警察は監禁罪で逮捕・起訴された男女4人を死体遺棄の疑いであらためて逮捕しました。行方不明の男性について警察は、亡くなっていると判断しました。

この事件は、去年6月、広島県海田町に住む70代の男性が町内の事務所に監禁され、その後、行方が分からなくなっているものです。

男女7人が監禁罪で逮捕・起訴されましたが、警察はこのうち4人について、男性の遺体を遺棄した疑いが強まったとして、死体遺棄の疑いであらためて逮捕しました。

逮捕されたのは、住所不定 古物商の 今泉俊太 容疑者(32)、住所不定 無職の 伊藤圭亮 容疑者(28)、広島市南区の無職 門美帆子 容疑者(44)、広島市安佐南区の無職 倉本絵梨 容疑者(37)の4人です。
※門容疑者のみ監禁罪で有罪確定。ほかの3人は監禁罪で起訴、または公判中。

警察によりますと、4人は共謀し、去年6月2日、男性が使用していた事務所から男性の遺体を運び出し、事務所先に停止した軽乗用車に積み込み、翌3日までの間、その車を使用して、遺体を埼玉県内、またはその周辺まで運搬したうえ、隠すために、遺棄した疑いがもたれています。

調べに対し、今泉容疑者は「知らない」、伊藤容疑者は「黙秘します」、門容疑者は「事実にあるようなことはしていません」、倉本容疑者は「死体は運んでいません」と供述し、いずれも否認か黙秘をしているということです。

事件を巡っては、これまでの一連の裁判で、県内の女5人が男性と金銭トラブルになり、「債権回収屋」として、今泉容疑者と伊藤容疑者に協力を依頼…。

7人が、男性を監禁したあと、この男2人が車で連れ去ったという流れが明らかにされていて、これまで女5人のうち4人に執行猶予付きの有罪判決が下されています。

警察は防犯カメラの精査など、捜査をした結果、男性が事務所にいた段階で死亡していたと判断したとしています。

遺体が見つかったかどうかについては、コメントを控えるとしています。

警察は、容疑者たちが男性の死亡についても事情を知っているとみて調べています。

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